ボディスキャン瞑想のやり方|寝ながらできる15分の手順と効果
ボディスキャン瞑想を、足先から頭まで15分の手順で解説。寝ながら行うコツ、眠ってしまってもいい理由、日中に行う時の座り方も紹介します。

ボディスキャンは、足の先から頭のてっぺんまで、体の場所を一つずつ順番に感じていく瞑想です。まるで体の上をゆっくりとスキャナーが通っていくように、注意を移していきます。
呼吸に集中する瞑想が苦手な人でも、「次は足首」「次はひざ」と行き先がはっきりしているので取り組みやすく、横になったままできるのが特徴です。マインドフルネスストレス低減法(MBSR)でも、最初に習う練習の一つとして使われてきました。

ボディスキャンでしていること
ボディスキャンの目的は、体をリラックスさせることそのものではなく、体の感覚に気づくことです。温かい、冷たい、重い、ちくちくする、何も感じない。どんな感覚でも、そのまま「ある」と気づきます。
| よくある思いこみ | 実際は |
|---|---|
| 力を抜かなければいけない | 抜けなくても大丈夫。こわばりに気づくことが練習です |
| 何か感じなければいけない | 「何も感じない」も立派な気づきです |
| 眠ってはいけない | 夜に行うなら、眠ってしまうのはむしろ良いことです |
| 順番を守らないといけない | 迷ったら、今感じやすい場所に戻ってかまいません |
15分の手順
| 時間 | 場所 | 注意の向け方 |
|---|---|---|
| 0〜2分 | はじめの呼吸 | 仰向けになり、背中が布団に預けられている重さを感じる。呼吸を3回、少しだけゆっくりに |
| 2〜4分 | 足先と足の裏 | 左足の指一本一本、足の裏、かかと。次に右足も同じように |
| 4〜6分 | ふくらはぎ・ひざ・太もも | 布団にふれているところ、ふれていないところの違いを感じる |
| 6〜8分 | 腰・お腹 | 息を吸うとお腹がふくらみ、吐くとしぼむ動きを感じる |
| 8〜10分 | 胸・背中 | 心臓のあたり、肋骨の広がり、背中の広い面 |
| 10〜12分 | 腕・手 | 肩から肘、手首、手のひら、指先までゆっくりたどる |
| 12〜14分 | 肩・首・顔・頭 | 肩の高さ、あごのゆるみ、眉と眉のあいだ、まぶた、頭のてっぺん |
| 14〜15分 | からだ全体 | 足から頭まで、体全体がひとつになって呼吸しているのを感じる |
それぞれの場所で、次の3つを心の中で確かめるとスムーズです。
- 温度:温かい? 冷たい?
- 重さ・接地:布団にふれている? 重い? 軽い?
- 動き:脈打つ感じ、呼吸に合わせた動きはある?
考えごとに流されたら、気づいた時点で「考えていた」と心の中で言い、最後にいた場所に戻ります。
寝ながら行う時のコツ
- 枕は低めにして、首に力が入らないようにします。
- 手は体の横に置くか、お腹の上に軽くのせます。
- 寒いと感覚が散りやすいので、毛布を一枚かけましょう。
- 夜、布団で行う時は、途中で眠ってしまって大丈夫です。むしろ、そのまま眠りへの入り方として使えます。眠りにつながる寝る前の瞑想は寝る前の瞑想でも紹介しています。
- 夜中に目が覚めた時は、足の先から5分ほどの短い版にすると、眠りに戻りやすくなります(夜中に目が覚める時の対策)。
日中に座って行う時のコツ
日中に行う時は、眠りすぎないよう椅子に座って行います。足の裏を床につけ、背すじを軽くのばし、手は太ももの上へ。時間がない時は、次の5分版がおすすめです。
| 時間 | 場所 |
|---|---|
| 0〜1分 | 呼吸と、椅子にふれているお尻 |
| 1〜2分 | 足の裏と脚 |
| 2〜3分 | お腹と胸 |
| 3〜4分 | 肩、首、顔 |
| 4〜5分 | 体全体 |
ボディスキャンの効果
ボディスキャンだけを取り出した大規模な研究はまだ多くありませんが、ボディスキャンを含むマインドフルネスのプログラムについては研究が積み重ねられています。
- 47件のランダム化比較試験をまとめた分析では、瞑想プログラムに、不安、抑うつ、痛みを小さめから中くらいに和らげる中程度の根拠がありました(Goyal ほか、2014年)。
- 慢性的な不眠のある成人54人を対象にした8週間の試験では、ボディスキャンなどを含むマインドフルネスのプログラム(MBSR、MBTI)を受けた人で、夜中に起きている時間が平均43.75分減りました。記録だけをした比較群では1.09分でした(Ong ほか、2014年)。
- 18件の試験をまとめた分析では、マインドフルネス瞑想は、時間と注意をそろえた比較群に対して睡眠の質を改善していました(Rusch ほか、2019年)。
ボディスキャンは、こうしたプログラムの中心にある練習の一つです。体の感覚に注意を戻す力は、眠れない夜や、緊張で肩が上がっている日中にも役立ちます。
よくある質問
Q. ボディスキャンの最中に眠ってしまいます。
A. 夜に行っているなら、それで大丈夫です。日中の練習として集中したい時は、座って行うか、目を少し開けて行いましょう。
Q. 体のどこかが痛む時はどうすればいいですか?
A. 痛む場所は、無理に感じ続けなくてかまいません。その周りの、痛みの少ない場所に注意を移しましょう。痛みが強い時や続く時は医療機関に相談してください。
Q. 何も感じない場所があります。
A. 「何も感じない」と気づけたら、それで十分です。次の場所へ進みましょう。
Q. 毎日やる必要がありますか?
A. 毎日少しずつのほうが身につきやすくなります。15分が長い日は5分版で大丈夫です。
Q. 音声ガイドがあったほうがいいですか?
A. 慣れるまでは、声で案内してもらうほうが場所を飛ばさずに進めやすくなります。
CalmDepthで、声に案内してもらう

CalmDepthでは、5〜20分の瞑想(59本)や「スリーピーとおやすみ」の中で、呼吸と体の感覚にやさしく案内します。「あなたのために」では、ルミが目的や今の気持ちに合わせて、あなた一人のための瞑想を3〜45分の長さで組み立てます。夜中に目が覚めた時には、短い「もう一度眠る」が体を重く、あたたかく感じるところへ案内します。
CalmDepthは近日公開予定です。画面とAIの友だちカーミーとの会話は日本語で、音声ガイドは英語版から公開し、日本語の音声を順次追加します。瞑想そのものの始め方は瞑想のやり方(初心者向け)、考え方はマインドフルネスとはをどうぞ。
参考にした情報
Ong ほか(Sleep、2014年)、Goyal ほか(JAMA Internal Medicine、2014年)、Rusch ほか(Annals of the New York Academy of Sciences、2019年)。15分と5分の手順はCalmDepth編集部によるものです。このページは一般的な情報で、診断や治療の代わりにはなりません。
参考文献
- Ong JC ほか. A randomized controlled trial of mindfulness meditation for chronic insomnia. Sleep. 2014;37(9):1553-1563
- Goyal M ほか. Meditation programs for psychological stress and well-being. JAMA Intern Med. 2014;174(3):357-368
- Rusch HL ほか. The effect of mindfulness meditation on sleep quality. Ann N Y Acad Sci. 2019;1445(1):5-16



